「ふぁーすと・ステップわかやま応援センター」は、仕事や生活など不安を抱えた方、将来的に生活困窮になる恐れのある方などを対象に、お住まいの対象地域の「自立相談支援機関」や「和歌山県生活困窮者等就労準備推進センター」が相談・申込受付を行い、一人ひとりの状況に応じた支援プログラムにより一般就労に向けた準備をサポートします。支援は、県内5か所の就労準備支援センターが3つの支援「日常生活自立(健康管理・生活習慣等)」「社会生活自立(コミュニケーションスキル・協同作業等)「就労自立(職業体験・応募書類作成・面接練習等)」を行い、自立に向けた支援を行います。
相談の流れ
ふぁーすと・ステップわかやま応援センターの支援は「生活困窮者自立支援制度」によるものです。
就労支援(就労準備支援・認定就労訓練)以外に必要に応じて「居住支援」「家計改善支援」など、
その他の支援を受ける事が出来ます。

支援内容

日常生活自立の支援(健康管理・生活習慣等)
日常生活の中の基本的な生活習慣の確立や自己管理能力の向上を目指します。
例えば、生活リズムの改善や、健康管理、家計の管理といった基本的な課題への支援を行っていきます。
主なサポート内容例
生活記録:生活スケジュールの作成、起床・就寝時間の調整、食事・入浴などの習慣づけ
健康管理:定期的な健康診断や、病院受診のサポート
栄養指導:バランスの摂れた食事に関する助言・指導
体力づくり:ウォーキングや散歩、体操、合気道体験


事例
Aさん(30代、男性)は長年、夜遅くまでネットゲームに夢中になり、睡眠のリズムが乱れ、朝決まった時間に起きられない日々が続いていました。その結果、体調を崩しがちになっていました。そこで支援員と一緒に毎日のスケジュール表を作成し、規則正しい生活を送ることを目標にしました。さらに、早朝の散歩を日課に取り入れることで健康状態が改善され、徐々に生活リズムを取り戻すことができました。
社会生活自立の支援(コミュニケーションスキル・協同作業等)
他者とのコミュニケーション能力を高め、地域社会や職場で関わる力を育てます。
主なサポート内容例
共同作業&コミュニケーション能力:ボードゲームなどを通じての意思の疎通トレーニング、擬会話練習やロールプレイ・発表会木工体験、音楽・リズム支援
地域交流活動:清掃活動、農業体験、地域ボランティアや趣味のサークルへの参加支援
社会ルールの学び:時間厳守やマナー講座


事例
Bさん(40代、女性)はこどもの頃から人と話すことが苦手で、孤独を感じていました。日常生活でも身近な人と接する機会はほとんどありませんでしたが、支援員と繰り返し対話を重ねることで少しずつ自信をつけ、地域の清掃ボランティア活動に参加するようになりました。参加者と交流を深めることで、徐々に人との間にあった大きな壁を取り除くことができました。
就労自立の支援(職業体験・応募書類作成・面接練習等)
働くために必要なスキルや知識を習得し、安定した就労を目指します。
主なサポート内容例
職業体験プログラム:当面の実習やインターンシップ
職業訓練:パソコン操作や接客スキルの講座・軽作業
就職支援:履歴書作成、面接練習、求人情報の提供



事例
Cさん(20代、男性)は約10年近く就労経験がなく、その間、何度も就職試験を受けましたが失敗が続き、自信を失い不安を抱えていました。支援員と相談を重ね、職業体験や職場見学を積極的に行い、面接練習を繰り返し行いました。その結果、地元企業への就職を成功させることができました。
自立相談支援機関
生活困窮者自立支援法に基づいて各市町村(福祉事務所のない町村については都道府県)が開設している、ワンストップ型の相談支援機関です。年齢や属性にかかわらず、ひきこもり、多重債務、住居喪失、DV被害、依存症などの事情があって生活が行き詰ってしまっている人、周囲のサポートを受けられずに困っている人などからの相談を受け付け、寄り添いながら直面している課題を整理・把握し、一緒になって支援プランを作成します。そして、必要に応じて居住支援、家計改善支援、その他関係機関などと御本人の状況に応じた支援を実施します。ふぁステわかやま応援センターは各拠点ふぁステとともに主に就労支援の提供を行います。
(ふぁーすと・ステップわかやま応援センター)
和歌山県生活困窮者等就労準備推進センター
ふぁステわかやま応援センターは各拠点ふぁステの就労準備支援の推進サポート、自立相談支援機関との連携の他、協力事業所等の開拓、適性検査、知能検査、メンタルカウンセリングの実施も行います。